トビラシステムズ(4441)の上場が承認されました。
マザーズの小型IPOで、IoT関連のセキュリティ銘柄なので、人気の高いIPOになりそうです。
4月はIPOの数が少ないので、特に注目を集めるかもしれません。
詳細を確認していきましょう。
基本データ
会社概要
会社名 | トビラシステムズ株式会社 |
---|---|
市場 | 東証マザーズ |
URL | https://tobila.com/ |
設立 | 2006年12月1日 |
上場スケジュール
仮条件決定日 | 4月5日(金) |
---|---|
ブックビルディング | 4月9日(火)~4月15日(月) |
当選者発表 | 4月16日(火) |
申込期間 | 4月18日(木)~4月23日(火) |
上場日 | 4月25日(木) |
価格&マーケット
想定価格 | 2,040円 |
---|---|
仮条件 | 2,100〜2,400円 |
公募価格 | 未定 |
吸収金額 | 1,839,264,000円 |
---|---|
時価総額 | 6,558,600,000円 |
株式関連データ
当選株数
発行済株総数 | 3,215,000株 |
---|---|
公募株数 | 95,000株 |
売出株数 | 689,000株 |
OA売出 | 117,600株 |
合計当選株数 | 901,600株 |
引受証券会社
証券会社 | 株数(株) | 比率(%) |
---|---|---|
大和証券 | 未定 | 未定 |
みずほ証券 | 未定 | 未定 |
SMBC日興証券 | 未定 | 未定 |
SBI証券 | 未定 | 未定 |
東海東京証券 | 未定 | 未定 |
いちよし証券 | 未定 | 未定 |
岡三証券 | 未定 | 未定 |
エース証券 | 未定 | 未定 |
マネックス証券 | 未定 | 未定 |
合計 | 0 | 0 |
事業内容
当社は、スマートフォンを始めとするデジタルデバイスが普及していく中で、データベーステクノロジーを活用し、利用者が特段意識することなくこれらの脅威から守られるセキュリティ製品・サービスを提供しております。(目論見書より引用)
IPOとして人気化しそうな事業である「IoT×セキュリティ」を展開しています。
トビラシステムズの提携先は、ソフトバンクやNTTドコモ、KDDIなどの国内大手通信会社などが名を連ねています。
通信キャリアが利用者に提供している”オプションパック”内のサービスとして組み入れられているようなので、その辺りはかなり強いですし、収益も安定的に継続しそうな気がします。
具体的には、迷惑電話や迷惑メールをフィルタにかけブロックするサービスを提供しています。
携帯電話だけでなく、家庭用の固定回線や、ビジネスフォンにも同様のフィルタサービスを提供しており、通信大手キャリアとの提携が一層活かせるようなビジネスモデルになっています。
今後は、自社データベースを活用し、広告のフィルタサービスなどの新規事業も展開していくようです。
こういったセキュリティ関連のIoT銘柄で、大手企業を既に取引先を抱えている場合、IPOとしてはかなり好感度が高く、トビラシステムズの事業内容は高く評価されるでしょう。
株主関連データ
大株主に満遍なくロックアップがかかっていますが、「90日or1.5倍」で解除されますので、この1.5倍という部分がネックになりそうです。
また、ストックオプションも上場の潜在株数が一部あります。
潜在株数は75,000株なので、金額にしておよそ1億5,000万円(想定価格基準)です。需給バランスが崩れるほどではありませんので、大きなマイナスポイントにはならないでしょう。
大株主&ロックアップ
氏名 | 株数(株) | 比率(%) | ロックアップ |
---|---|---|---|
明田 篤 | 2,407,800 | 71.65 | 90日or1.5倍 |
松下 智樹 | 661,800 | 19.69 | 90日or1.5倍 |
後藤 敏仁 | 135,400 | 4.03 | 90日or1.5倍 |
結城 卓也 | 25,000 | 0.74 | |
岩井 健治 | 25,000 | 0.74 | |
坂倉 翼 | 25,000 | 0.74 | |
株式会社Kips | 20,000 | 0.6 | 90日or1.5倍 |
藤井 智康 | 15,000 | 0.45 | |
佐々木 貴浩 | 6,000 | 0.18 | |
その他 | 39,600 | 1.18 | |
合計 | 3,360,600 | 100.00 |
ストックオプション
株数(株) | 上場行使(株) | 行使価格 | 行使期間 | |
---|---|---|---|---|
第4回 | 75,000 | 75,000 | 160円 | 2018年3月17日 |
2026年3月14日 | ||||
第5回 | 76,700 | 0 | 440円 | 2020年2月15日 |
2028年1月25日 | ||||
第6回 | 88,900 | 0 | 700円 | 2020年11月22日 |
2028年10月25日 | ||||
合計 | 240,600 | 75,000 | - | - |
業績推移
業績ハイライト
決算年月 | 2014年10月 | 2015年10月 | 2016年10月 | 2017年10月 | 2018年10月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 161,387 | 205,103 | 275,460 | 591,984 | 842,458 |
経常利益 | △5,690 | △32,949 | 11,695 | 192,225 | 222,748 |
当期純利益 | 1,187 | △33,299 | 17,298 | 109,416 | 147,942 |
純資産 | 62,865 | 29,566 | 46,865 | 119,722 | 270,864 |
決算年月 | 2014年10月 | 2015年10月 | 2016年10月 | 2017年10月 | 2018年10月 |
---|---|---|---|---|---|
ROE | 1.9 | ― | 45.3 | 131.4 | 75.8 |
BPS | 9.06 | △2.04 | 3.72 | 37.07 | 86.82 |
EPS | △0.20 | △11.69 | 5.17 | 36.36 | 47.75 |
初値予想
マザーズ小型のセキュリティ関連銘柄なので、IPOとして人気化する条件は揃っている印象です。
4月上場で、スケジュール的にタイトではないため、買い注文も入りやすい環境かと思います。
同じ4月25日上場に、グッドスピード(7676)がありますが、業種的にIPOとして注目度が低いため、トビラシステムズの需給面には影響ないでしょう。
業績について、直近3期では増収増益を継続しており、売上・経常・当期利益、全てにおいてものすごいスピードで伸びて来ていますので、この点も注目されるポイントでしょう。
2日目に突入するかどうか、ギリギリ難しいと感じていますが、それでも初値は大いに期待できるIPOです。
一方でマイナスポイントとしては、上場後の需給バランスです。
そもそも、小型とは言い切れない18億円の吸収金額というIPOなので、ある程度の上場時の売り圧力が予想されます。
VCのイグジットによるIPOではないため、そこまで警戒する必要はないかと思いますが、ロックアップが1.5倍で解除されることと、ストックオプションの潜在株式が、初値を付けた後の大量の売り圧力になる可能性があるので、注意が必要です。
初値予想(上場承認時)
3,800 〜 4,000円