水戸証券のIPO配分ルールを分かりやすく説明

IPOは値上がり益を得やすいのでとても人気の投資先です。

しかし、IPOを手に入れるには証券会社が行う抽選に申し込んで当選しなければいけません。

そして、当選確率を上げるためには複数の証券会社で抽選を申し込むことが重要です。

今回は水戸証券のIPO配分ルールについて分かりやすく説明していきます。

また、水戸証券のIPOの特徴をまとめた上で一般の方が口座開設をしてIPOを申し込むべきかどうかも検討していきます。

水戸証券とは?

水戸証券の概要
本店東京都中央区日本橋二丁目3番10号
創業1921年4月1日
預かり資産1兆円
口座数17万口座
支店数26

水戸証券は創業98年になる歴史ある証券会社です。

上場企業でもあり、財務状況も健全で安全な証券会社であることが強みとして挙げられます。

主なエリアとしては、関東一帯としていて、関東の各地に支店を置いて営業をしています。

近年、水戸証券が主力として売り込んでいる商品は、リスクを抑えた運用をするファンドラップです。

このファンドラップは、年々契約件数も増加していて、残高も伸びているようです。

ここ数年で、証券会社は自社のファンドラップを主力の商品として、担当者が売り込む営業スタイルを推進していますが、これは今までのブローカーとしての収益(売買手数料)を柱にしたビジネスモデルが限界に近づいているため、ストック型の収益を目指しているためです。

今どき、株の売買手数料が1%オーバーとか…対面の証券会社だとこれが当たり前なんですが、ネットが使える人からすれば信じられないくらい高いです。

難しいのが、その分IPOを優先的に裁量で貰えたりするので、売買の頻度を調整できれば、最終的には対面の手数料を払ったとしても得できるケースもあったりします。

こういった対面メインの中小の証券会社では、担当者次第では少額のファンドラップを契約しただけで、IPOを裁量で配分してくれるケースもありますので、上手に活用しなければなりません。

水戸証券のIPO配分ルール

水戸証券のIPO配分ルール
配分の割合抽選 10%
裁量 90%
資金タイミング抽選時点
資金拘束購入申込時点
抽選方式完全公平抽選+優待抽選
抽選結果の名称当選
当選後の辞退ペナルティなし
NISA口座可能

水戸証券のIPO配分ルールは公平抽選が10%、証券会社の裁量によるものが90%です。

公平抽選による配分があまり多くないので、当選確率は高いとは言えません。

しかし、口座数は比較的少ないのでその点では、大手証券会社より競争率が低くなるとも考えられます。

逆に、水戸証券での取引が過去にある人は、少し預かり資産があるだけで、残りの裁量による配分を受けやすくなるため有利であると言えます。

気をつけないといけない点は、水戸証券のIPOの裁量による配分を受けた人が初値でIPOを売却した場合はペナルティがあります。

このペナルティを受けた場合、裁量によるIPO配分を6ヵ月間受けることができないというルールがあります。

水戸証券ではIPOの公開後の株価推移を重視しているため長期で保有を考えている方を優先しています。

とはいえ株式の取引というのは、最終的には投資家の意思が最重要ですから、初値で逃げたいと思った場合、ペナルティを恐れず売却してしまって良いと思っています。

会社が勝手に決めたルールなので、担当者も「バカなルールだな」くらいにしか思ってませんし、IPOの株価維持というのは本来、主幹事証券会社の役割です。

そもそも水戸証券が半年以内に何度も裁量で配分できるほど、頻繁にIPOを引き受けてるわけではないので、個人的には、このペナルティについて、あまり真面目に考えなくても良いのかなという気がします。

水戸証券のIPOの特徴2つ

ここでは水戸証券のIPOの特徴を大きく2つ説明していきます。

ネットからブックビルディングに参加できない

水戸証券のIPOはインターネットからブックビルディングに参加することができません。

なので、一般の方は水戸証券の店舗に直接行って、窓口にてブックビルディングを申し込む必要があります。

また、すでに水戸証券での取引が豊富な場合は営業の方から直接電話がくることもあるそうです。

よっぽど近所に支店があれば別ですが、水戸証券は関東一帯を中心に支店を置いているため、それ以外の地域の方にとっては距離があり使いづらいです。

ここから基本的には水戸証券のIPOは広く一般の方に届けるというよりかはすでに取引をされている方に有利になるように設定されていることが分かります。

当選以外は連絡が来ない

水戸証券のIPOの抽選に当選した場合は電話等で証券会社から連絡が来ます。

しかし、落選した場合は証券会社からは何も連絡は来ません。

このルールは、他の対面証券会社において、電話や店頭で申し込んだ場合も同じですね。

そもそもIPOはそう滅多に当たるものではありませんが、IPOの抽選に申し込んだ後に何も連絡が無かった場合は、落選したと理解して、いちいち結果を気にせずに、新たなIPOの抽選に参加しましょう。

水戸証券のIPOは一般の方向けではない

ここまでで水戸証券のIPOの配分ルールとその特徴についてまとめてきました。

水戸証券のIPO配分ルールでは公平抽選が10%、裁量による配分が90%です。

裁量が大きいため今まで水戸証券と取引をしてこなかった一般の方は当選確率が低いです。

また、インターネットでの申し込みができず、店頭窓口のみでブックビルディングが可能なので、利便性に欠けます。

時代の流れで、さすがにいずれインターネットでの申込は解禁されるだろうと思いますが、今のところ、魅力的なポイントがちょっと見つけづらいです。

現時点では、水戸証券はIPO投資をするために、口座開設をすべき証券会社としてはおすすめできません。

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