IPO 大英産業(2974)初値予想

大英産業の上場が承認されました。福岡証券取引所に上場するという、珍しいIPOです。

主幹事もエイチ・エス証券という、これも珍しいパターンで、不動産という業種も踏まえると、かなりマイナー系のIPOです。

人気化するIPOではないので、数字などから慎重に参加するかどうかを判断する必要がありそうなIPOです。

基本データ

会社概要

会社名大英産業株式会社
市場福岡証券取引所
URLhttps://www.daieisangyo.co.jp/
設立1968年11月

上場スケジュール

仮条件決定日5月16日(木)
ブックビルディング5月20日(月)~5月24日(金)
当選者発表5月27日(火)
申込期間5月28日(火)~5月31日(金)
上場日6月4日(火)

価格&マーケット

想定価格1,500円
仮条件未定
公募価格未定
吸収金額604,800,000円
時価総額1,839,264,000円

株式関連データ

主幹事証券会社はエイチ・エス証券です。かなり久しぶりの主幹事です。

公募株数が多く、売出株数が少ないので、これはプラス面でしょう。当選株数は少ない部類のIPOです。

当選株数

発行済株総数3,252,000株
公募株数312,000株
売出株数123,000株
OA売出15,000株
合計当選株数450,000株

引受証券会社

証券会社株数(株)比率(%)
エイチ・エス証券株式会社未定未定
SMBC日興証券株式会社未定未定
岡三証券株式会社未定未定
株式会社SBI証券未定未定
FFG証券株式会社未定未定
西日本シティTT証券株式会社未定未定
マネックス証券株式会社未定未定
ひろぎん証券株式会社未定未定
合計未定未定

事業内容

九州・山口で累計販売7,700戸を超える「サンパークマンション」や新築分譲住宅「サンコート」など、住まいのあらゆるサポートを手がけています。人を幸せにする“総合住宅不動産会社”こそ、私たちが歩むべき道です。(ホームページより引用)

九州を地盤とする不動産会社です。

新築分譲マンションをはじめ、一戸建ても取り扱っているようで、それ以外にも投資用マンションの販売等も事業内容に含まれています。

IPOとしては、かなり地味な部類の事業内容でしょうし、人気化しないでしょう。

不動産事業そのものだけに関して言えば、まだ投資用マンションの販売などは一定の需要がありそうですし、事業の収益性も高いと思うので評価できる部分も大いにあると思います。

しかし、東京でなく地方が地盤の不動産事業というのは、やはり将来性は評価されづらいですし、投資家から見ると事業そのものの魅力はないですね。

株主関連データ

大株主はほとんど180日のロックアップがかかっており、持株会のみ対象外となっています。

株数はごく少数なので、初値への影響はほとんどないでしょうし、1.5倍で解除されないのはプラス材料です。

ただし、ストックオプションのうち172,500株分が、上場時から行使される可能性があり、潜在的な売り圧力となります。

今回の上場規模からすると、かなり株価には大きな影響があると思われ、上場後の一定の売り圧力が予想されます。

大株主&ロックアップ

氏名株数(株)比率(%)ロックアップ
大園 信1,441,80044.4180日
一ノ瀬 知子821,40025.29180日
大園 英彦300,0009.24180日
つむぐ株式会社285,0008.78180日
大英産業従業員持株会72,8402.24
宮地 弘行52,3501.61180日
一ノ瀬 謙二41,6851.28180日
岡本 達暁24,9750.77180日
茅原 嘉晃24,9750.77180日
竹内 和紀24,9750.77180日
その他157,5004.85
合計3,247,500100

ストックオプション

 株数(株)上場行使(株)行使価格行使期間
第1回172,500172,500634円2018年12月22日
2026年12月21日
第2回67,50007942019年8月19日
2027年8月18日
第3回27,00007942019年12月28日
2027年12月27日
第4回40,50001,2342020年6月20日
2028年6月19日
合計307,500172,500--

業績推移

業績ハイライト

決算期2014年9月2015年9月2016年9月2017年9月2018年9月
売上高18,987,40822,528,47125,270,27823,271,00027,664,403
経常利益638,165723,783856,019997,544956,300
当期純利益298,789403,798579,162701,236574,245
純資産1,949,0612,340,9842,914,8453,596,1244,156,104
ROE16.5518.8222.0421.5614.81
BPS662.95796.25991.441,223.171,413.64
EPS101.63137.35196.99238.52195.32

初値予想

事業内容や需給バランスから考えると、マイナス要素が多く、また主幹事がエイチ・エス証券ということなので、買い支えによる株価の維持は期待できません。

そもそも上場先が福岡証券取引所なので、上場日はともかくとして、その後の出来高はかなり減少するでしょう。

ストックオプション行使による潜在株数も無視できない規模なので、初値がついた後、乱高下する可能性もありそうです。

また、地方の不動産業者という、IPO的には事業内容がかなり不人気で、長期的な成長を折り込みづらいのもマイナス要素です。

一方で、業績面では絶好調とは行かないまでも、小規模ながら安定している傾向があります。

PERやPBRの面から考えると、想定価格の1,500円というのはかなり割安な水準です。

同業他社の水準を踏まえると、初値は10%程度の上昇余地はあると思われますので、公募割れはギリギリしないような気がします。

1,600 〜 1,750

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