IPOを取り扱っている証券会社では、それぞれ独自のルールを設定している場合があります。
IPOは人気の投資先であることからなかなか抽選に当たりません。
当選確率を上げるためには、証券会社ごとのIPOのルールを理解して、自分に有利な証券会社に継続的に申込みをしていくことが必須です。
今回は数ある証券会社の中で「楽天証券」を取り上げて説明していきます。
加えて、「楽天証券」のIPOの配分ルールをまとめて口座開設をすべき証券会社かどうかも検討していきます。
楽天証券とは?
楽天証券の概要 | |
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本店 | 東京都世田谷区玉川 1-14-1 |
創業 | 1999年3月24日 |
預かり資産 | 5.5兆円 |
口座数 | 280万口座 |
支店数 | 0 |
楽天証券は近年非常にポピュラーになってきたネット証券の一つで、楽天グループの会社です。
口座数も他の証券会社と比べて非常に多いことから多くの人から信頼されている証券会社だといえます。
投資信託に強み
楽天証券は投資信託の取り扱いに強みがあります。
楽天証券は2500本を超える投資信託を取り扱っていて、その本数は業界トップクラスです。
そのため、投資信託を購入する時に幅広い選択肢から吟味して投資ができ、初心者から経験者まで広く使われています。
また、楽天証券では100円から投資信託を購入できます。
よって、資金の少ない投資家でも少ないが額から投資信託を購入し、積み立てていくことができます。
手数料が業界最低水準
楽天証券は「超割コース」と「いちにち定額コース」という2つの手数料のコースを用意しています。
「超割コース」と「いちにち定額コース」の手数料体系が以下のようになっています。
超割コース | 手数料 |
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〜5万円まで | 50円 |
〜10万円まで | 90円 |
〜20万円まで | 105円 |
〜50万円まで | 250円 |
〜100万円まで | 487円 |
〜150万円まで | 582円 |
〜3,000万円まで | 921円 |
3,000万円超 | 973円 |
いちにち定額コース | 手数料 |
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〜10万円まで | 0円 |
〜20万円まで | 191円 |
〜30万円まで | 286円 |
〜50万円まで | 429円 |
〜100万円まで | 858円 |
〜200万円まで | 2,000円 |
〜300万円まで | 3,000円 |
このように全体的に取引手数料が安いため、誰でも使いやすい証券会社です。
加えて、「超割コース」では手数料の1%が楽天ポイントとしてバックされる点も大きな強みです。
楽天証券のIPO配分ルールとは?
楽天証券のIPO配分ルール | |
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配分の割合 | 抽選 100% |
裁量 0% | |
資金タイミング | ブックビルディング時 |
資金拘束 | 購入申込後 |
抽選方式 | 資金比例方式 |
抽選結果の名称 | 当選・落選 |
当選後の辞退ペナルティ | なし |
NISA口座 | 可能 |
楽天証券のIPO配分ルールは資金比例方式を採用した抽選100%となっています。
資金比例方式は資金が多ければ多いほど抽選において有利になります。
楽天証券のIPOでは申し込んだ単元株数に応じて、抽選番号が付与されるためたくさん申込みができればより多くの番号を手に入れることができます。
また、抽選結果までのスケジュールは、まず購入申込終了後に抽選番号が14:30分頃に付与され、その後、16:30分頃に抽選が行われて結果を知ることができるようになっています。
楽天証券のIPOではブックビルディング時では申込み株数の変更は可能ですが、購入申込時点では変更ができなくなります。
しっかりと自分の資金配分を考えた上でブックビルディングに参加しましょう。
楽天証券のIPOの特徴
楽天証券のIPOの特徴についてここで2つにまとめていきます。
後期型のスケジュールを採用している
楽天証券のIPOでは後期型のスケジュールで進めています。
後期型のスケジュールはブックビルディングと購入申込が終了した後に抽選が行われるスケジュールです。
ブックビルディング時と購入申込時で2回の申し込みをしなければいけないので、忘れないように日程を常に把握しておきましょう。
また、基本的には購入申込の前に抽選をする前期型の証券会社が多いため、そのスケジュールとの違いを利用して資金効率を良くすることができます。
2018年3月からIPOの引受業務を強化
楽天証券は2018年3月期の決算にてIPOの引受業務を強化していくと発表しました。
これによって、今後さらにIPOの取り扱い件数が増えていくと考えられます。
最近の取扱件数は2018年が11件、2017年が7件、2016年が8件となっています。
この実績から2018年からIPOの引受を増やしていくのは真実だといえます。
その分当選のチャンスが多くなるということなので、将来に期待して楽天証券でもIPOを申し込んでいくべきでしょう。
今後のIPO引受増加を期待して楽天証券でIPOを始めよう
ここまでで楽天証券について、そして楽天証券のIPOについてまとめてきました。
楽天証券は投資信託の種類の豊富さと最低購入金額の低さが特長です。
加えて、株式の取引手数料も安いことから資金の少ない投資家にも優しい証券会社といえます。
楽天証券のIPOの配分ルールは資金比例式で抽選100%になります。
資金が多い分もらえる抽選番号が増えるので、IPOに関しては資金の少ない投資家にとってはやや不利です。
しかし、楽天証券は後期型のスケジュールを採用しているため、他の証券会社と同時に同じ資金を使って申込みができます。
これによって資金効率を良くしながらIPO投資をしていくことができます。
加えて、2018年3月期の決算発表で今後はIPOの引受を強化していくと発表しました。
よって、当選できるチャンスが多くなっていくと予想できます。
これらのことから抽選方式の影響で人によって当選確率に差が出ますが、資金効率の良さと今後のIPO引受増加の期待からIPOのために口座開設をするべき証券会社だといえます。