初心者向け!絶対に損をしないIPOの選び方

 

初心者の人が、IPOでいかに損失を発生させないようにするのか。

今回は、IPOを選ぶポイントについて、実際のIPOの結果を見ながら解説していきます。

 

IPOの勝率


IPOの勝率は90%
と言われています。

IPOに当選さえしてしまえば、ほぼ確実に儲かると言える投資です。

ですが残りの10%、年間で8~10社のIPOは実際に損失が発生しています。

厄介なのが、こういった損失が出るIPOに限って簡単に当選しますし、証券会社から勧誘の電話が掛かってきたりします。

当然、何年もIPO投資の経験があれば、パッと見で判断できるようになります。

しかし、投資未経験だったりIPO投資の経験が浅いと、こういった罠に掛かってしまいます。

IPOの利益と損失

IPOは銘柄によって全く違った結果になります。

実際のIPOで比べてみましょう。

最も儲かったIPO

昨年2018年のIPOで話題になったものの一つは、4月に東証マザーズに上場したHEROZではないでしょうか?

AI(人工知能)を手掛ける同社IPOは、そのAIというテーマや、上昇基調であった春先の相場の地合いの良さ。
注目されやすいマザーズ市場にて、小規模なIPOとなったことが影響してか、公募価格4,500円に対して、二日間買いが殺到して値がつかず。

三日目にやっと49,000円、公募価格に対して10.88倍の上昇で初値を付けました。
(参照:https://jp.reuters.com/article/heroz-ipo-idJPKBN1HV0A0

 

マイナスとなったIPO


反対に、多くの投資家の希望を裏切る結果となったIPOもありました。

昨年、大きな話題を呼んだ12月に東証一部に上場したソフトバンクのIPOです。
こちらは、みなさんご存じのソフトバンクグループが、100%子会社のソフトバンクを、新たに上場させた形です。

テレビCMなどが話題を呼んだIPOの結果は、公募価格1,500円に対して、初値1,463円△2.5%(マイナス)でした。
(参照:https://jp.reuters.com/article/softbank-ipo-risk-idJPKBN1OI08P

この2社のIPOには、IPO投資初心者の方が、申込みを決める際、気を付けたいポイントが織り込まれています。

 

IPOの規模

IPOの規模は、選ぶ際に非常に重要で、初値に大きく影響します。

公開規模

「株式市場は、短期的には人気投票の場に過ぎないが長期的には価値測定器である。」

天才投資家ウォーレン・バフェットを育てたと言われる、アメリカの経済学者、ベンジャミン・グレアムの言葉です。

冒頭の2社の場合、

昨年4月に上場したHEROZの公開規模は8.9億円
昨年12月上場したソフトバンクの公開規模は2兆6461億円

この公開価格というのは、吸収金額とも呼ばれます。

そして、この金額が上場日、IPOの初値決定に大きな影響を与えます。
言い換えると、これが上場日に売り注文となり得る金額なので、少なければ少ないほど有利になります。

また、そのIPOがテーマ性(AI関連など)があったり、同業他社より割安な株価であったりすれば、そもそも売り注文が出づらいとなります。

これを踏まえると、ソフトバンクのIPOの公開規模が約2兆7,000億円ですから、上場日にどれだけ大量の売り注文が出たのか。

特に割安だった訳でもなかったので、事前によく考えれば避けられたIPOでしたね。

もちろん初値の決定要因はこれだけではありませんが、初心者の方はまず、自分が投資しようとするIPOの「公開規模」を必ず確認するようにしましょう。

 

IPOの種類

IPOには、少し変わった背景を抱えるなか上場するというケースもあります。

親子上場のIPO

先のソフトバンクのIPOは、親子上場と言われるもので、親会社のソフトバンクグループが既に上場しており、子会社が続けて上場する流れでした。

子会社の議決権の大半を親会社が保有している状況となりますので、親会社の意向に影響を受ける可能性がある事を留意しておきましょう。

日本では親子上場について、プラスもマイナスも評価はあまり語られませんが、

アメリカでは、親子上場はお互いの意思決定に影響があるとされ、投資家にあまり好まれていません。

 

再上場のIPO

IPOの中には、再上場というケースもあります。

再上場というのは、過去に何らかの理由で上場廃止した企業が、再度IPOすることです。

昨年の再上場であったIPOの結果を見てみましょう。

上場日銘柄名吸収金額公募価格初値騰落率
2018/9/28ワールド536億円2,900円2,755円△5%
2018/9/6ナルミヤ93.4億円1,560円1,501円△3.8%

結果を見てわかる通り、再上場のIPOはあんまりイメージが良くないIPOです。
過去、上場廃止になった訳ですから、IPOとして人気化するのは難しいのは当然かもしれません。

2015年以降、こうした再上場を果たした12社のうち、9社が公募価格を下回る結果となっています。

相場環境


ご記憶の方も多いと思いますが、2008年9月にリーマンショックと呼ばれる株価の大暴落が起りました。

直後にIPOを行った企業は9社ありましたが、そのうち8社が公募価格を下回りました。

市場全体の流れは投資家の心境のバロメーターでもあります。

IPOの場合も市況の流れや、直近に上場しった会社のIPOの結果なども、投資家の心境の目安となります。

「市場の流れ=投資家心理」を踏まえて投資を行うことがIPO投資で利益をあげる際も大切です。

まとめ


実はIPO騰落率の通年平均としては、市況の厳しかった2009年以降は、毎年プラスの結果となっています。

このようにIPOは、投資する対象のポイントを押さえる事によって、ほぼ確実に利益を上げられる投資です。

今回は初心者の方に、まず抑えて頂きたい選び方のポイントをお伝えさせていただきました。

今回の記事が皆さんの投資スキル向上のお役にたてればと思います。

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