One Tap Buyって?
スマホ証券One Tap Buyは、日本初の3タップで株の売買ができる証券取引アプリです。米国株銘柄を1,000円から売買可能にし、投資未経験者にも優しいUIが話題になっています。
大手証券会社は、画面も初心者には見辛く、手数料負担もバカになりませんでしたので、こういった投資初心者向けのアプリが歓迎されているようです。
また、ソフトバンク、みずほフィナンシャルグループ、モバイル・インターネットキャピタル、DBJキャピタル、オプトベンチャーズ、三生キャピタル等から出資を受け運営されおり、フィンテックスタートアップ企業として、メディアに積極的に露出するなど注目を集めています。
何とアメリカ株も買えちゃう!
One Tap Buyでは、日本株だけでなくアメリカ株も1,000円から買えます!
通常の株取引で日本株を買おうとすると、単元株数が個別が設定(ほとんどが100株)されているので、例えば買いたい銘柄の株価6,000円であれば、この場合60万円が必要になります。
いくつかの銘柄に分散投資したい場合、この最低投資金額がネックになってきます。
実はアメリカ株の場合は、単元株数という概念すら無いので、全ての銘柄が1株から購入可能です。
そのため、アメリカ株の最低投資金額は日本株よりも遥かに小さい金額なので、アメリカ株の投資はハードルが物凄く低く、気軽に始められるメリットがあります。
しかし、注文ルールや取引所のルールが日本と異なる部分が多いため、いきなり自分で注文するのは少しハードルが高いかもしれません。
One Tap Buyは、アメリカ株も3タップで簡単に取引でき、更に1,000円から取引できるので、投資初心者にとっては画期的で便利なアプリだと言えるでしょう。
取扱銘柄は、アップルやアマゾンなどの有名企業はもちろん、テスラ・モーターズなどの新興銘柄も取り扱っているようです。
取扱範囲は決して広くないのがデメリットですが、有名どころの銘柄は網羅しているので、ほとんどの人にとっては十分な取扱銘柄数だと感じました。
気になる方は自分が買いたい銘柄があるかどうか、チェックしてみると面白いかもしれません。
ついにIPOの取扱いがスタート
投資初心者の味方、One Tap Buyがついに、IPOの取扱いをスタートし、「誰でもIPO」という専用アプリをリリースしました。
IPOは証券会社ごとに抽選となるわけですが、当選株数が10,000株あったとしても、当選者は100人にとどまってしまいます。(単元株数が100株なので)
特に裁量配分などでは、1人の顧客に数千株を配分してしまうこともあるため、資金力で勝てない投資家は、落選が続くことも多く、なかなかIPOに当選できません。
One Tap Buyは、当選単位を1株ごとに細かくすることで、出来るだけ多くの人に当選して貰うことを目的に、「誰でもIPO」のサービスをスタートしました。
アプリを利用するには、One Tap Buyの口座開設が条件となっています。
IPO取扱い実績
IPO取扱い実績は、まだ1社しかありません。サービスもまだ始まったばかりですし、これからに期待したいところです。
しかし、その1社がソフトバンク(9434)のIPO。
縁起が悪いというか、One Tap Buyの担当者もトラウマ級の大事故だったと思いますが、今後のIPOの取扱予定はどうなんでしょうか。
直接聞いてみました
将来的に、誰でもIPOは続けて欲しいサービスなので、One Tap Buyに聞いてみました。
「誰でもIPO」のサービスは今後も続けていく予定ではございますが、現在は新規のお取り扱いはございません。
ソフトバンク(9434)のIPOはみずほ銀行の引受株の委託販売でした。
大変申し訳ございませんが、委託株数は公表はしておりません。
ソフトバンクのトラウマで「もうIPOやりません」という回答じゃなくてよかったです。
みずほ銀行とあるのは、みずほ証券の間違いだと思いますが、委託販売なので株数はそこまで多くなかったと思います。
証券会社としてIPOを取扱いをする際には、金融商品取引法で定められた条件をクリアする必要があります。
IPO取扱いの条件(金融商品取引法)
主幹事証券会社 = 資本金30億円以上
幹事証券会社 = 資本金5億円以上
One Tap Buyの資本金は44億円ですので、どちらの条件もクリアしています。
なので法律上は、IPOの引受幹事会社として業務ができることになっています。
しかし、そもそもIPOする会社から仕事を貰わなければなりませんし、IPOの引受業務は、かなりの専門性が要求される業務なので、そういった実務経験を持つ社員が不足していて、環境も整っていないと思われます。
中小の証券会社では、そういった人員的な理由やコスト削減を目的として、IPO引受業務を取り止める動きも見られます。
One Tap Buyは出資元がみずほやソフトバンクなので、人材の提供も行われるでしょうから、IPO引受業務を始めるハードルはかなり低いと予想されます。
さいごに
One Tap Buyの口座数は、CMなどの効果もあってか107,000口座(平成30年3月末現在)にまで増加しているそうです。
前年比で8万口座近く増えたみたいなので、ものすごいスピードで口座数が増えてることになります。
普通の証券会社では聞いたことないスピードです。
One Tap BuyでのIPOの取扱いについて、今後もしあるとしても、しばらくは委託販売が継続されると思います。
しかし、やはりIPOの当選者が通常の100倍というのは、相当当選しやすいですし、かなり魅力的なポイントです。
IPOの幹事証券を務める条件は、法的にはすでにクリアできているため、近い将来、One Tap Buyが幹事証券としてIPOを取り扱うことも十分考えられます。
こういった背景があるので、One Tap Buyは将来的にはIPO投資家にとって重要な証券会社になり得ます。
普段使いするかどうかはともかく、口座数がまだ少ないうちに、口座開設だけは済ませておいて損はないでしょう。