IPOは当選することができれば、株価が2倍・3倍に上昇することも期待できるとても人気の投資です。
それでいて、ほぼノーリスクという投資手法なので、初心者にはピッタリと言えるでしょう。
ただ当たり前ですが、そんなに簡単に当選しないので、IPOの配分ルールを証券会社毎に把握しておくことが重要になってきます。
IPOの配分は各証券会社でそれぞれのルールによって行われます。
また、抽選と一口に言っても、証券会社それぞれで独自のルールを適用している場合もあります。
IPOの当選確率を上げるためには、それらの配分ルールを把握して有利な証券会社で口座開設をすることが重要です。
今回は、あまり知名度はありませんが、例年IPOを取り扱っているアイザワ証券のIPO配分ルールについて解説していきます。
そして、アイザワ証券はIPO投資のために口座開設をするべき証券会社かどうかも検討していきます。
アイザワ証券とは?
アイザワ証券の概要 | |
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本店 | 東京都中央区日本橋一丁目20番3号 |
創業 | 1918年7月7日 |
預かり資産 | 1.2兆円 |
口座数 | 24万口座 |
支店数 | 60 |
アイザワ証券は2018年に創業100年を迎えました。
「超リテール証券」を基本戦略においていて、顧客と直接コミュニケーションを取って信頼される証券会社を目指しています。
一応、ブルートレード口座というネット取引用の口座もありますが、メインは対面営業というスタンスです。
アイザワ証券は、特にアジア株に強みを持っています。
2000年から香港・台湾・韓国の3市場の株の取り扱いを始め、現在では香港・上海・深圳・台湾・韓国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン・ベトナム・イスラエルの12市場での取引をしています。
取り扱い銘柄は約3,300あり、業界最大水準となっています。
また、アイザワ証券は財務体質も健全で安全性の高い証券会社です。
知らない人の方が多い気もしますが、そもそも上場企業でもあるので、知名度のわりにはしっかりした中堅企業というイメージがあります。
アイザワ証券のIPO配分ルールとは?
アイザワ証券のIPO配分ルール | |
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配分の割合 | 抽選 10% |
裁量 90% | |
資金タイミング | 対面:申込期間最終日 ネット:価格決定日 |
資金拘束 | 価格決定以降 |
抽選方式 | 完全公平抽選 + 優待抽選 |
抽選結果の名称 | 当選・落選 |
当選後の辞退ペナルティ | なし |
NISA口座 | 可能 |
アイザワ証券のIPO配分は10%が公平抽選、残りが裁量によって配分されます。
公平抽選による配分が10%とあまり多くはありません。
しかし、アイザワ証券は例年約10件のIPOの幹事を務めているので当選チャンスが極端に低いとは言い切れません。
ただ、もし公平抽選配分になる株数が5単位に達しなかった場合、公平抽選は行われません。
【IPO配分予定数量が5単位未満の場合】
例えばIPOの4,000株ほどがアイザワ証券の引受になった場合、公平抽選にかかる株数は10%なので400株になります。
そうなると、公平抽選が行われる条件である5単位に満たないので、公平抽選は行われずにすべて証券会社の裁量によって配分されます。
つまり、抽選になるためにはアイザワ証券がそのIPOを5,000株以上扱う必要があります。
こういったことは十分起こり得ますし、例年の幹事実績を踏まえると、こういった全て裁量になってしまってるケースが多いです。
アイザワ証券では取引スタイルによってIPOの入金タイミングが異なります。
ブルートレード口座・アイザワプラス口座で取引をしている場合はIPOの価格が決定する時までに必要資金をアイザワ証券に着金させていなければいけません。
対して、対面取引をされている場合は売出期間の最終日までに買付代金を支払う必要があります。
アイザワ証券のIPOで当選した場合は対面取引の場合は証券会社から電話がかかってきます。
また、ブルートレード口座を使われている方の場合、電話はかかってこないので自身で画面を見て当落を確認しなければいけません。
アイザワ証券のIPO配分のルールでは、IPOの予定配分量が需要量を上回った場合は証券会社から電話がかかってきて残りのIPOを購入しないか勧誘されることがあります。
IPOは人気の投資のためこのケースはほとんど起こりませんが、念のため把握しておきましょう。
幹事が比較的多いアイザワ証券でのIPO投資はありかも
ここまでアイザワ証券のIPO配分ルールについてまとめてきました。
アイザワ証券は10%が公平抽選として配分されます。この10%という割合はネット証券と比較した場合、決して多いわけではありません。
しかし、アイザワ証券は例年、10件ほどではありますが、IPOの幹事を務めている実績があります。
そもそもの配分株数は少なく、さらに抽選で狙うとなると、なかなか厳しいとは思いますが、この知名度の証券会社にしては、そもそも幹事になれない証券会社が大半であるので、申し込みチャンスが比較的多く、穴場の証券会社とも言えます。
なので、少しでもIPOの当選確率を上げたい場合は、アイザワ証券で口座開設をしてIPOに申し込むことをおすすめします。
また、もし対面取引をされている方であれば、裁量による配分が多いので積極的にIPO投資をしていくことをおすすめします。
対面取引の場合、入金は申込期間最終日までに行えば問題ありませんので、ブックビルディング自体は気軽にできます。
また、アイザワ証券の預かり資産と口座数から推測すると、主な顧客層が個人投資家であることが予想できますし、それほど多額の資金を預けてる方も少ないそうです。
IPOを裁量で申し込む場合、資金面のハードルがそれほど高くないのもメリットかもしれないですね。